
2. SH7710 ご使用時のソフトウェア仕様
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2.2.4 [Breakpoint]ダイアログボックス設定時の注意事項
(1) 指定アドレスが奇数時は、偶数に切り捨てます。
(2) BREAKPOINTは、命令を置き換えることにより実現するので、RAM領域にだけ設定できま
す。ただし、次に示すアドレスには指定できません。
• CS0∼6 空間、内蔵 RAM 以外の領域
• Break Condition 2 が成立する命令
• 遅延分岐命令のスロット命令
• MMU によりリードのみ可に設定されている領域
(3) ステップ実行中は、BREAKPOINTは無効です。
(4) BREAKPOINTを実行する際、Break Condition 2は無効です。したがって、Break Condition 2 が
成立する命令には、BREAKPOINTを設定しないでください。
(5) BREAKPOINTで停止後、再度そのアドレスから実行を再開した場合、1度そのアドレスをシ
ングルステップにより実行してから実行を継続するので、リアルタイム性はなくなります。
(6) 遅延分岐命令のスロット命令にBREAKPOINTを設定した場合、PC値は不当な値となります。
したがって、遅延分岐命令のスロット命令にBREAKPOINTを設定しないでください。
(7) キャッシュ領域にBREAKPOINTを設定した場合、ユーザプログラムの実行直前および実行直
後にBREAKPOINTのアドレス内容がキャッシュフィルされます。
(8) DSP繰り返しループ時の注意事項
BREAKPOINTは分岐命令に相当します。DSP繰り返しループ中には、分岐命令を設定できな
い場合があります。この場合はBREAKPOINTを設定しないでください。詳しくはデバイスの
マニュアルをご参照ください。
(9) [Configuration]ダイアログボックスの[General]ページの[Memory area]グループボックスで
Normalを指定した場合、VPMAP_SETコマンド設定が無効であればコマンド入力時のSH7710
のMMUの状態に従って、物理アドレスまたは論理アドレスにBREAKPOINTを設定します。
ASID値は、コマンド入力時のSH7710のPTEHレジスタのASID値に従います。また、
VPMAP_SETコマンド設定が有効な場合VP_MAPテーブルにしたがってアドレス変換した物
理アドレスにBREAKPOINTを設定します。ただし、VP_MAPテーブル範囲外のアドレスに対
してはコマンド入力時のSH7710のMMU状態に従います。BREAKPOINT設定後にVP_MAPテ
ーブルを変更した場合でも、BREAKPOINT設定時のアドレス変換が有効です。
(10) [Configuration]ダイアログボックスの[General]ページの[Memory area]グループボックスで
Physicalを指定した場合は物理アドレスにBREAKPOINTを設定します。プログラム実行時に
SH7710のMMUを無効にしてからBREAKPOINTを設定し、設定後にMMUを元の状態に戻し
ます。対応する論理アドレスでブレークした場合、ステータスバーおよび[Output]ウィンドウ
に表示する停止要因は、BREAKPOINTではなく、ILLEGAL INSTRUCTIONになります。
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